
パックツアーでなく、自分で三泊から五泊程度の旅行を計画し、高齢の親を同行する場合の注意点を、私の経験から紹介します。
- ホテルは駅近くの徒歩圏内を選ぶべし。時間、費用、体力の節約になり、移動もスムーズ。足りないものがあっても駅構内で何とかなる。
- 食事場所は予めリサーチ必須。好みに合い、メニューに幅がある店に必要なら予約をいれるべし。肉や魚がない懐石料理、コインを使ってメインディッシュを選ぶような複雑なシステムのホテルバイキングディナーは避ける。オードブルなどおしゃれ過ぎる料理は、ちまちましているなどと言って、意外と喜ばない。懐石料理は野菜や湯葉、豆腐などがメインだ。父親との旅行で宿坊に宿泊した時に、夕食に懐石料理が出たが、父は全く喜ばず、肉や魚がない事に憤慨した。また部屋での食事だったため、足も痛かったようだ。宿坊の雰囲気を喜んでくれると思ったが予想外だった。また朝食のバイキングは平気でも、あちこち回って来て疲れている時に、何回も席を立たなければいけないディナーのバイキングをめんどくさいと感じる場合がある。コロナ対策のため、現在手袋をして料理を取らなくてはならず、本人はますますめんどくさいようだ。そうなると同行者が高齢者の分の料理の世話もしなければならず、ゆっくり落ち着いて食べられない。洋食のみのバイキングだと食が進まない高齢者もいる。食べられないと翌日の体力に影響するので、事前に好みに合うか必ず確認しよう。高齢者は不満があると、家族だけでなく店のスタッフにまで文句を言ってしまう。恥をかいたり、レストランで怒鳴りつけたりしなくていいよう、事前に十分に調べて準備しよう。フリードリンクだとついつい飲み過ぎてしまう。具合が悪くならないよう、酒量には十分注意しよう。また耳が遠い高齢者は、朝食の玉子をオムレツにするか目玉焼きにするかと言った質問にも答えられないため、常にそばを離れない方がよい。こういう質問は高級ホテルに多い。朝食はホテルで摂る事が多いので仕方ないが、夕食は〇〇定食などとメニューに書いてある庶民的な店を選んだ方が懸命だ。地方によるが、ホテル近くには居酒屋が多く、夜に定食を食べられる店が少ない場合がある。事前にホテルに聞くなどして確認しておこう。居酒屋で食べると一人前の単価がどうしても高くなってしまうし、食事時間が長くなりがちだ。定食屋でも居酒屋でも人気店は平日の夜はすぐに満席になってしまう。せっかく店を見つけても、当日入店できないと高齢者を連れ回して疲れさせてしまうので、予め予約を入れておこう。ホテル近くに、いつも利用しているチェーン店があれば、利用するのも良い。店が見つからなければスーパーや百貨店、駅のKIOSKで好きな物を買って食べた方がいい場合もある。歩き回らせて疲れさせないようにしよう。旅行中、食事はとても大切。疲れを癒やし、翌日のパワーになるような食物を選ぼう。
- 乗物の時間は予め確認し、チケットを入手しておくべし。行き当たりばったりの移動は絶対NG。乗り継ぎが悪いと時間をロスしてしまう。今はスマホでなんでも調べられるので、効率よく観光地を周り、列車のホームの移動もスムーズに行えるように綿密な計画をたてよう。お得な切符なども積極的に利用しよう。
- 高齢者には睡眠時間を十分に取らせるべし。20時から21時には消灯して体を休ませよう。
- 時間には十分に余裕をもつべし。トイレに入って10分以上出てこなくなる事もしばしばある。旅行中は便秘になりがちで、急いでいる時に頑張ってしまう事も多い。本人が大至急行ってくると言っても全くあてにならない。急にトイレと言われても困るので、時々声をかけトイレを利用できる場所で用を済ませておこう。早め早めの行動を心がけるべし。
- タクシー代を多めに準備すべし。高齢者は、普通なら徒歩で行ける場所も無理な場合が多い。時間に余裕がないときはタクシーですばやく移動すると効率的に観光できる。
- 路線バスの時間も予め調べておくべし。距離と費用をタクシーと比較して、少しでも費用を節約しよう。
- 本人にはキャリーを引かせても、同行者はリュックを背負うのが望ましい。列車の乗り換え等で急いで移動しなければいけない場面に、本人のキャリーを代わりに持ち、階段を下ったり登ったりしなければいけないからだ。自分の着替えなどはできるだけ軽い物を選んで負担を軽くし、チケットや財布、ハンカチ、ティッシュ、スマホ、傘などはウエストバッグに入れて完全に両手を空けておくと良い。暑さ寒さで脱ぎ着したウインドブレーカーなどを入れるミニリュックをウエストバッグに入れておいて、軽い荷物は高齢者に背負わせてもいい。
- 乗り物で電子マネーを使えるか、予め調べておき、Suica等に多めにチャージしておく。いちいち切符を買っていたら乗り遅れる原因にもなる。
- 行程表の作成にはたっぷり時間をかけて、乗り物の時間、観光する場所の所要時間、ホテルの名前、予約したレストランの名前、連絡先等をしっかりと書いておき、旅行中は必ず所持する。私は旅行の2、3ヶ月前から綿密な計画をたてて、行程表を高齢者にも渡しておく。朝家の近くから乗るバスの時間も明記しておく。ホテルは直前までキャンセル料はかからないので、計画を変更する事も可能だ。飛行機は早割、JRは割引が可能なネットで予約しよう。
- 高齢者の体力に見合った観光地選びをしよう。事前によく調べ、徒歩が無理なら代替手段は何にするか要検討。例えば金比羅宮なら、階段が700段以上あるが、500段目までタクシーを利用できる。日帰りバスツアーなどは、バスであちこちの観光地を廻れるので、とても便利だ。電車やタクシー、バスを使って周るなら一日に回れる観光地は2〜3箇所にとどめ、ゆっくり観光し、早めに宿に入り、翌日に備えよう。
- スマホの充電器は必ず持つ。パチパチ写真を取るとすぐに充電がなくなる。高齢者は携帯自体扱えない場合が多く、あてにならない。スマホはあらゆる事に必要なので、常に使える状態にしておくべし。
- 飴、チョコ、クッキー、ミニ羊羹、せんべいなどのおやつを準備して、高齢者の体力の急激な低下を防止する。アイスクリームなども良い。むりやり食べさせる必要はないが、時々ベンチなどで休ませ、カロリーをチャージしながら歩かせるべし。
- ホテルで使った歯ブラシやタオルは、同行者の分は洗面所に置いたままにせず、別な場所によけておくべし。高齢者は誰の物か確認せずに置いてある物を使ってしまうので。
- 本人が耳が遠い場合、ホテルでテレビを大音量にしてしまう事がある。周囲に迷惑をかけてしまうので、可能であれば予め隣の部屋が空室の部屋をとってもらうようホテルに話しておくとよい。バスや電車の中で会話する時は、メモ帳とペンを準備して筆談しよう。
- 旅先で体調を崩す場合もある。保険証のコピーや普段飲んでいるくすりなどをメモしておくとよい。
- 施設によるが、高齢者は入場料が割引になる場合がある。年齢の証明として運転免許証や健康保険証の提示を求められるので、何が必要か確認して準備しておこう。私が訪問した函館の北島三郎記念館、広島の原爆資料館は割引になった。調べると結構あるのでお得に利用しよう。
こんな感じでしょうか。事前準備にたっぷり時間をかけて、細かい部分まで決めておくと、効率よく回れて気持ちに余裕も生まれます。あらゆる場面を想定して、思い出に残る楽しい旅にしたいですね。
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